No.32

第一話

メインストーリー第一章

第一話
『――栞花(シオリハ)、落ち着いて聞くんだよ』
『あの()とお父さんが――』

◇◇◇

祖母からは不慮の交通事故に巻き込まれたのだと聞いた。
久しぶりに再会した両親の姿は、冷たいマネキンのように思えた。なかなかもう彼らが居ない実感が湧かないまま、慌ただしく準備をして見送る。

そうしてひと段落ついたところで、遠い親戚の四方田雷蔵から一本の連絡があった。

―――おまえさん、ひとりが辛いなら、俺のところに来ないか。

◇◇◇

四方田「長旅お疲れさん」

押坂「わざわざ迎えに来て頂いて、すみません」
押坂「押坂栞花です。今日からよろしくお願いします」

四方田「おう、これからよろしく」
四方田「……ご両親のことは残念だったな」
四方田「ま、なにかあったら俺に頼ってくれ。力になれるよう頑張るよ」


押坂「……ありがとうございます」
押坂「でも両親とはずっと離れて暮らしてましたし。それに私ももう、大人ですから」

四方田は捜査一課の刑事だ。
四方田の推薦で、あなたは異動という形で警視庁の仲間入りとなる。

しばらくは四方田の下で動くことになるそうだ。


◇◇◇

押坂「わぁ~……大きいお家ですね」

四方田「広いだろ、元は妻と子供がいたんだけどな。今はいないんだ」

押坂(奥さんとお子さんが……)
押坂(ある意味、今の私とこの人は同じなのかもしれない)
押坂(……なんて、失礼だよね)

四方田「ここがおまえさんの部屋だ。好きに使ってくれ」

押坂(ひ、広ッ!)
押坂「あ……ありがとうございます」

四方田「明日から仕事だ、今日は早めに休みなさいな」
四方田「晩飯はレトルトのカレーになるが……いいか?」


押坂「! カレー、好きです!いただきます!」


第二話に続く

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